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COLUMN技術コラム

樹脂に炭酸カルシウムを配合して得られる物性

樹脂加工

樹脂に炭酸カルシウム(CaCO₃)を配合すると、フィラーとして多くの

機械的、熱的、加工上のメリットが得られます。

以下、細かく整理致します。

■樹脂に炭酸カルシウム(CaC0₃)を配合する事で得られる物性

①剛性(硬さ)の向上

・樹脂に無機フィラーが入る事で、曲げ弾性率、引張弾性率が上昇。

 特に高配合(20~40wt%)で顕著に硬くなる。

・衝撃強度は下がる傾向がある為、用途によってはバランスが必要。

②寸法安定性の向上

・収縮率が低下し、成形品の寸法ばらつきが減少。

・PPやPE 等の半結晶性樹脂では、収縮を抑え反りの低減に寄与。

③耐熱性の改善(変形温度の上昇)

・炭酸カルシウム自体は熱に強い為、荷重たわみ温度(HDT)がやや上昇。

・高温環境での変形が抑制される。

④流動性の改善

・CaCo₃粒子が「滑り材」のように働き、溶融樹脂の流動性が向上。

 (MFRが上がる事も)

・成形加工性が改善し、薄肉部y複雑形状でも充填しやすい。

⑤衝撃強度の変化(一般的に低下)

・剛性が上がる反面、衝撃強度は低下しやすい。

・粒子が小さい(微粉 CaCo₃)程、衝撃低下は抑えられる。

⑥比重上昇

・炭酸カルシウムは比重2.7前後

→樹脂(比重0.9~1.2)よりは重い為、配合すると材料が重くなる。

⑦表面硬度の上昇

・表面の擦れに対する耐性が上がり、耐傷付き性が向上。

⑧吸湿性の低さ

・炭酸カルシウムは吸湿しにくい為、樹脂の吸水による劣化が

 起きにくくなる。

⑨成形サイクルの短縮(冷却性の向上)

・無機粉末の熱伝導率が樹脂より高い為、冷却時間が短くなり

 生産性が向上。

⑩光学特性の変化(白色度、遮光性の付与)

・白色で不透明なフィラーの為、

→白色度が増す

→光透過性は低下(不透明化)

・包装材などでは遮光性を高める用途に使用される。

⑪コストダウン効果

・高価な樹脂の部分を安価な炭酸カルシウムで置き換える事で

 材料のコストを大幅に下げられる。

炭酸カルシウム素材