〇樹脂コンパウンド試作では、ペレット製造するだけでなく
試作した材料が求める性能を満たしているか評価する事が重要です。
代表的な評価方法には、引張試験・衝撃試験・MFR測定 等があります。
また、外観や分散状態、成形加工性を確認する事で
材料開発の課題や改善点を把握できます。
この記事では、試作ペレットの主な評価方法と、試作後に確認しておきたい
ポイントを簡素に解説します。
■引張試験/材料の強度や伸びを確認
〇引張試験は、試験片を引っ張り、材料の強度や変形特性を
評価する方法です。
主な評価項目は以下の通りです。
- 引張強さ :材料がどの程度の力に耐えられるか
- 破断伸び :破断するまでにどの程度伸びるか
- 引張弾性率:材料の変形しにくさ
フィラーや添加剤の配合によって、樹脂の強度や伸びが
どのように変化したかを確認できます。
■衝撃試験/衝撃に対する強さを確認
〇衝撃試験は、材料に急激な力が加わった時の壊れにくさを
評価します。
代表的な試験方法には、シャルピー衝撃試験やアイゾット衝撃試験
があります。
樹脂の種類や配合条件によって衝撃特性は変化する為
製品用途に応じた評価が必要です。
■MFR測定/溶融時の流動性を確認
〇MFR(メルトマスフローレイト)は、想定の温度・荷重条件で
溶融した樹脂が、一定時間にどれだけ流れ出るかを測定する試験です。
一般的に、MFRが大きい程流動しやすい傾向がありますが
MFRだけで成形加工性の全てを判断する事はできません。
試験前の樹脂と試験後のペレットを比較する事で、混練による
流動性の変化を把握できます。
■外観・分散状態の確認/混練品質を確認
〇試作ペレットの外観確認も重要な評価項目です。
- ペレットの色や形状、サイズ
- 異物や黒点の有無
- フィラーや添加剤の分散状態
- 未混練物や凝集物の有無
特にフィラーを高充填したコンパウンドでは、分散状態が
材料特性に影響する場合があります。
必要に応じて、顕微鏡観察や断面観察 等も実施します。
■成形加工性の確認/実際の用途を想定して評価
〇ペレットの物性だけでなく、実際に成形できるかを
確認する事も大切です。
例えば、射出成形・押出成形・フィルム成形 等
用途に応じた成形試験を行います。
成形時の流動性、外観不良、フィルムの厚みムラ、表面状態
等を確認する事で、実用化に向けた課題を把握できます。
■評価結果を次の試作条件に反映する
〇試作評価は、測定して終わりではありません。
評価結果を原料樹脂の物性や配合比率、混練温度、スクリュー回転数
等の試作条件と照らし合わせる事で、改善の方向性を検討出来ます。
試作条件と評価結果を記録し、条件を変更した試作品と比較する事が
効率的な材料開発に繋がります。
■まとめ
〇試作ペレットの評価では、引張試験・衝撃試験・MDR測定に加え
外観や分散状態、実際の成形加工性を確認する事が重要です。
すべての評価を実施する必要はなく、開発目的や最終製品の
用途に応じて、必要な評価項目を選定しましょう。
N.6株式会社では、二軸混練コンパウンド試作や
Tダイフィルム成形試作を通じて、材料開発をサポートしています。
配合条件の検討から試作、サンプル作成、試作条件や結果の整理まで
次の開発に繋がる試作を支援します。
試作ペレットの製造や配合検討でお困りの際は、お気軽にご相談下さい。



